医療法人秀真会付属
漢方歯科医学研究所(とつかグリーン歯科)とは
(医)秀真会とつかグリーン歯科医院は西洋医学の知恵と東洋医学の経験を歯科治療に活かし、体に優しい歯科治療を目指すため開設されました。
漢方歯科医学研究所は(医)秀真会とつかグリーン歯科医院のポリシーを実現するために設立されました。そのポリシーは3つあります。
1 プライマリケアの実践
– 予防から治療そして日常的なケアまで
漢方歯科医学研究所は(医)秀真会とつかグリーン歯科医院の治療方針である「プライマリ・ケア」に従って研究と器材の開発を行っています。
「プライマリ・ケア」とは基本的治療という意味で医療の基本体制の指針としてWHО・ユニセフより提唱されました。近接性・包括性・協調性・継続性・責任性という5つの理念により成り立っています。
現在多くの歯科医院でおこなわれている歯科治療は、歯の状態が悪くなるたびに病院に通い、治ったら終わりという断続的なものです。
予防から治療そして日常的なケアまで、一貫性を保ち継続性を伴った治療が必要だと考えます。
それには例えば皮膚科の塗り薬や眼科の目薬のような位置づけで、患者様の状態に応じて処方できるような器材が歯科にも必要と考え、当研究所では漢方うがい薬や抗菌オーラルブラシ、マスティック歯磨きジェルなどを開発し、本や雑誌・マスメディアでも紹介されました。
2 全身から口腔を診る
– 身体はすべてつながっているから
口腔ケアは全身管理の基本。そして全身の調子を整えると口腔内もいい状態に。
例えばストレスや体調の変化により免疫力が低下すると口腔内で歯周病菌などの悪玉菌が優位となり歯周病の発症・進行へつながります。体が健康な状態で免疫力が高くなれば細菌の繁殖を抑え、歯周病の発症・進行を抑制することができます。
また、口腔ケアによって口腔内を良い環境に保つことが全身の免疫力にも影響します。
口腔内の健康と全身の健康は表裏一体、切っても切り離せない関係なのです。
漢方歯科医学研究所では、口腔内だけ独立して診るのではなく、「からだ全体」に対する医療の中の「歯科」という位置づけで治療・研究開発をおこなっています。そのためには歯科だけではなく口腔内と隣接する医科の専門科目が必要になります。
当研究所が併設されている(医)秀真会・とつかグリーン歯科医院は横浜市戸塚区汲沢の踊場メディカルセンター内にあります。踊場メディカルセンターには循環器内科・眼科・耳鼻科・薬局があり、それぞれ専門の医療機関の先生方が独立して入っており、チームとして患者様に対応します。
歯科診療においてそのような動きをしている医院はおそらく他にあまりありません。それぞれの専門性の高い先生方のサポートにより実現しています。
「健康状態」と「人生」は密接な関係にあります。歳を重ねていくと自分の健康を考えながら、これから自分がどう生きるかを決めていくことになります。
漢方歯科医学研究所では、チーム医療によって見る・聞く・話す・食べるといった生活の基本をケアし、患者様お一人おひとりの生活の質を向上させるためのサポートをしていきます。
3 東洋の考え方を取り入れる
– 生活習慣も含めて病気の原因の背景を正すことが重要
西洋医学はすでに発生している症状を治療すること、東洋医学では予防をすること、という考え方があります。その間を埋めていくため、漢方の『未病』という病気になる前のちょっとした体の不調から、全体のひずみを正していこうという考え方を取り入れています。
口腔内に及ぼす治療や処置が体にどう影響していくかについて、患者様の生活習慣も含めて病気の原因の背景を正すことが重要です。
口の中ではうまく細菌のバランスをとっており、そのバランスの環境維持が細胞を活性化して環境悪化を防ぎます。
一般的な洗口剤や歯磨きの多くは殺菌力が強く、どの菌も一度に殺菌してしまいますが、やみくもに全部滅菌すればいいというものではありません。
漢方歯科医学研究所では、漢方うがい薬を開発しました。口腔内の菌のバランスを整え口内免疫を強化するために漢方を用いた研究・開発をおこなっています。
悪玉菌だけを選択的に抗菌・殺菌する力を持つマスティック(洋乳香)をはじめとした様々な漢方生薬の有効成分を利用して、口内環境を整え免疫力を高めるための口腔ケア製品を開発しました。口に入れるものだからこそ安心・安全な天然生薬にこだわっています。
この「東洋医学の考えを取り入れる」という考えは2019年に国際ジャーナル紙に論説論文を発表しています。※クリックでPDFが開きます